東京ヴァルハラ異聞録

「行くぞ」


「どうぞ」


俺の言葉と共に、三原のジャンビアが両サイドさら俺に迫る。


一歩後退し、その攻撃が交差する部分に日本刀を上げ、鞘で受け止める。


攻撃を防がれた三原は、ジャンビアを逆手に持ち替え、さらに一歩踏み込んで的確に俺の首を狙って武器を振る。


が、俺は日本刀を一度下げ、勢いよく上げて柄尻で三原の顎を突き上げた。


そのせいで攻撃の軌道がずれ、俺の頭上を武器が通り過ぎた。


さらに、腹部に肘を二発。


前屈みになった三原の下を潜るように横に移動して、鞘で上から叩き付けた。


「ぐはっ!」


地面に倒れ込む三原。


「なんだよ、口だけかよ。こんなやつ、俺が相手をするまでもなかったな」


ハッと笑って、秋本が倒れた三原を見る。


「……結城昴くん。バベルの塔に一体何があるというの?何があると思って、行こうとしているの?」


腕を組んで、ジッと俺を見る桜井。


「バベルの塔の頂上に行けば、どんな願いだって叶うって言われています。この街に来て、初めて希望が見えたんです。沙羅と出会って……希望がもらえた。だから、俺は願いを叶えたい。沙羅と俺の約束だから」