東京ヴァルハラ異聞録

「……名鳥さんが何も考えずに人道的見解から保護を決めてくださった。そう考えていいんですね?ですが、一つ納得がいかない事があります。質問よろしいでしょうか?」


桜井は自分のペースを崩さない。


それ故に、名鳥の飄々とした感じはやりにくく思っている事だろう。


「あ、どうぞ」


それは名鳥も感じているようで、調子が崩されているのが見て取れた。


「あなた達は、東軍以外にも、北軍、西軍の方がおられるようですが、一体何を画策しているのですか?状況から見て、三軍手を組んで南軍を潰そうとしているようにも捉えられますが」


「それについては私が答えよう。我々はバベルの塔を攻略する。その為に強い仲間を集めているのだ。後は南軍の人間。丁度良い、我々の仲間になれ」


恵梨香さんが桜井を見下ろすように、高圧的にそう言ったが。


「お断りします。仲間とは命令されてなるものではありませんから。それに、私達は弱い方に従うつもりはありません。バベルの塔を目指す理由、私達の力が必要な理由、そして力を示していただかないと、協力するつもりはありませんので」


そう言うと、三原が桜井の前に出て二本の曲刀を取り出した。