東京ヴァルハラ異聞録

右手に武器を持ち、頭上を見上げる二人に追い付いた俺は、同じように口の武器を取った。


「ぷはっ。で、これをどうしますか?展望台が、上に行くほど外に迫り出してる」


「上手く狙えば俺なら展望台の上まで行ける。お前らはちょっとの取っ掛かりを掴んで登るしかねぇだろ」


「最悪、武器を突き立てて飛び上がるしかないわね。窓枠に突き立てれば……被害は最小限に抑えられるかもしれない。この世界の建物は、朝になっても戻りはしないのだから」


つまり、何とかして登れって事だな。


また鞘を口にくわえ、俺はさらに飛び上がった。


運が良かったのは、展望台の外壁に何本もの出っ張りが展望台の上まであった事。


そこを掴んで、一気に上まで上がる。


展望台の中にいる人達に驚かれ、スマホで写真を撮られたけど、何とか登り切る事が出来たのだ。


秋本も、明も、俺と同じようにして登って来た。


「……いない。反対側か?」


「どうやらそのようね。ここまで来てわかるわ。力と力が衝突している感覚が」


ビショップ以外に人がいるのはわかっていたけど、俺達以外に戦える人間がいるのか?


もしかして、他にもこの世界に戻った人がいるのか。