東京ヴァルハラ異聞録

ゆっくりと歩きながら、溜めを継続。


高速で移動しない限り、溜めは維持される。


なんて、今知ったんだけど。


「そろそろだな。どうだ結城。十分に溜まったかよ」


「大丈夫、行けます。思い切りぶっぱなせば良いんでしょ?」


「ああ、バベルの塔をぶった斬るくらいの気持ちでやりやがれ」


とはいえ、高低差もあるこの場所で、一撃でどれだけやれるかなんてわからない。


今にも力が溢れそうな日本刀の柄を握りしめ、俺は前を向いた。


「行きますっ!」


そう言うと同時に、地面を蹴って前進。


そして、力を解き放つように日本刀を横に振るった。


解き放たれた力が、荒々しい稲妻のように光を放ち、斬撃が飛ぶ。


それは、目の前のポーン達をあっさりと斬り倒し、バベルの塔に向かって一直線に飛んで……そして、塔の壁面に当たり、弾かれるようにして消えたのだ。


「ざっと150ってところか?上出来だ、走るぞ!」


「はいっ!!」


俺の斬撃が道になった。


崩れ落ちたポーン達の残骸を踏み付け、東軍を目指す。


「俺は左側を行く!お前らは右側から行け!」


塔を迂回して……という事だろうな。