東京ヴァルハラ異聞録

部屋に入り、フウッと一息。


濡れた服を乾かすって言っても、PBTのヘルプで見たけど、一度服を脱いでPBTで回収すればいいんだよな。


そうすれば、登録してある服は15分後には元通りになって取り出せるって書いてあったのを思い出した。


……服を脱いでか。


「お、俺先にシャワー浴びるから!」


慌てて浴室に入り、服を脱ぎながら考えていた。


俺が先にシャワーを浴びて布団に潜り込めば、沙羅は服を脱げる。


いくら服を乾かす為とはいえ、裸を見られるのは嫌だろうからな。


これでいい、間違ってはいないはずだと思いながら、シャワーを浴びる。


「あぁ……何だか久しぶりに感じる。気持ちいいな」


雨でもない、川の水でもない。


温かいお湯を全身に浴びて、頭を洗い始めた時、俺は別の可能性に気付いた。


いや……これは沙羅を先に入らせるべきだったか!


これじゃあまるで、俺が沙羅の事より自分の事を優先する男みたいじゃないか!


しまった!


そうじゃないんだ、色々考えた結果、俺はこうした方がいいと思って……なんて考えていても仕方がない。


素早く身体を洗い、歯磨きをして、バスタオルを腰に巻いて浴室を出た俺は……そこにいた沙羅に目を奪われた。