東京ヴァルハラ異聞録

「だったら答えやがれ!やつはどうしてあんな姿になったっ!」


穏やかに話し合うつもりはないか!


こんなのほとんど八つ当たりじゃないか!


突き付けられたハルベルトを、鞘から日本刀を半分抜き、柄尻で下から弾く。


そのまま踏み込み、秋本の懐に飛び込んだが……それに反応し、後方に飛び退いたと同時にハルベルトを引いたのだ。


俺の後方から斧刃が迫る!


「くっ!あんたと黒井が戦ったあの日!スカイツリーに雷が落ちたんだろ!!その時に正体不明の卵が現れたんだ!」


それを回避する為に身体を回転させ、ハルベルトを上方に弾いて構えた。


「その卵から生まれたとでも言うのかよ!だったらどうして黒井の顔をしてる!」


だが、秋本は弾かれたハルベルトを振り下ろし、斧刃で俺の頭部を狙った。


攻撃速度が流石に速いっ!!


ここは秋本の距離だ。


離れれば俺の距離には持ち込めないっ!!


逃げようと思わなかった俺の身体は、自然と秋本に向かって走っていた。


ハルベルトの柄が肩に直撃し、骨が砕けそうな衝撃がのしかかる。


「卵に取り込まれたんだよ!!黒井は……ビショップとして生まれ変わってしまったんだよ!!」