東京ヴァルハラ異聞録

「あれ?おかしいな。ここに来いって将太くんが言うてたんやけど……誰もおらんやん」


「将太……って、デュランダルの将太?じゃあ、この辺りにいるって事だよな?」


地上にいるとは限らないから、ビルの上もと、見上げた時だった。


長尺の武器を手に、俺を見ている人が一人。


ゾクリと感じた殺気で、俺は舞から離れ、日本刀を取り出した。


瞬間、ビルの上の人影が飛び降りる。


「結城昴!!」


その声は……秋本っ!?


鞘に納まった日本刀を振り上げ、秋本のハルベルトを迎え撃つ。


ガンッと、武器同士が接触して音を立てる。


「あの化け物はなんだ!!黒井はなんであんな姿になったっ!!」


黒井……ビショップの事か。


「どうして俺がそれを知ってると思う!!どうして俺と戦うっ!!」


ハルベルトを弾くと、秋本は後方に飛んで武器を構えた。


「あいつが目覚めた時にお前はその場にいたんだろ!!あいつが言ってたんだよ!!」


「だから……なんで戦うっ!!こんな時に戦っても仕方がないだろっ!!」


秋本の性格上、これが挨拶がわりみたいなもんなんだろうなとは思うけど。


ルークをどうにかするのが先だろう!