東京ヴァルハラ異聞録

超超高速で飛び出し、日本刀を鞘から引き抜く。


溢れる力を発散させないように意識しながら鞘から離れた日本刀。


いつもの居合斬りのように、光が放たれない。


斬撃が飛ぶこともない。


刃が、全ての力を纏ったかのように……ルークの頭部に振り下ろされた。


まるで爆発でも起こったかのように、触れた瞬間に凄まじい衝撃が手に加わった。


皮膚が裂け、頭蓋骨がバキバキと粉砕される音が聞こえる。


「ぐうぅっ!!まだだ!もっと力をっ!!」


見るからに分厚い頭蓋骨。


俺の攻撃では粉砕する事は出来ないかもしれない!


「任せろ昴!!そら!これでどうじゃいっ!!」


上空から降って来た御田さんが、俺の日本刀の上に重ねるように、バトルアックスを振り下ろした。


その衝撃でさらに頭蓋骨は粉砕されて、刀身が完全に埋まるくらいまで深く頭部に食い込んだのだ。


だけど……これで終わりじゃないっ!


「うおおおおおっ!!倒れろっ!!」


その勢いを利用して、日本刀を下方に振り抜いた。


刀身よりも、さらに長い斬撃。


見えない斬撃が……ルークの頭蓋骨を粉砕したんだと理解した俺は、日本刀を鞘に納めた。


「……やった。俺は……俺達はルークに勝った」


ピクリとも動かないルークの頭部に立ち、それを実感した俺は空を見上げた。