東京ヴァルハラ異聞録

「何っ!?まさか……悪魔がまた来るか!?」


眼前にはルーク、そして悪魔まで来られては、今度こそ西軍は壊滅してしまうかもしれない。


眉間にシワを寄せ、バベルの塔の方を向いてバトルアックスを構えた。


「美姫ちゃん……一体、何が来るって言うの!?」


月影も、その時に備えて細剣を……ジュワユースを構える。


「あーもう!違う違う!来るの!悪魔じゃなくて、昴くんが!」


その場でぴょんぴょんと飛び跳ねて、満面の笑みの美姫。


「昴……結城昴?ゼロ・クルセイダーズを一人で壊滅させた少年。でも、あの少年が来たから何だって言うの?あの時の私よりも弱かったはずなのに」


と、月影がそう言った時。


中央通りにある高架を通過した電車から、誰かが飛び降りたのだ。


道路に着地し、すぐにこちらに向かって走って来る。


「御田さん!美姫!」


日本刀を鞘に納めて駆け寄るその男は……結城昴だった。


「昴くん!やっぱり来てくれた!」


駆け寄る昴に抱きついた美姫。


「う、うわっ!ちょっと……美姫!」


美姫の容赦ないハグに戸惑っているようだったが、すぐにルークを視線を向けた。