東京ヴァルハラ異聞録

以前は……全く歯が立たなくて、黒井と名鳥に助けてもらった。


今の俺なら……きっとやれる!


ナイトが槍を突き付ける。


確かに恐ろしい速度の攻撃だけど、黒井に比べればあくびが出るような速度だぞ!


回避すると同時に側転をして、槍の上に乗る。


そして、そのままナイトの腕へと走った俺は、日本刀をナイトの首に滑り込ませた。


ナイトの首を刈り取るように。


そして、日本刀を振り抜いた時には、兜で守られているナイトの頭部が宙に舞ったのだ。


それは、俺自身でさえ驚く成長。


まさか、一撃でナイトを仕留められるほど強くなっていたなんて。


それを実感して、ナイトを飛び越えた俺は、そのまま西軍に向かって走った。


これだけ強くなっても、黒井が落としたルークには勝てない。


もっと、もっと強くならないと。


こんな時に篠田さんがいてくれたら……と思いそうになるのをグッと押し殺して。


今いる人達でどうにかしなければいけないんだと、心を奮い立たせた。


まだ、強い人達はいっぱいいる。


いがみ合っていないで、協力すれば、ルーク相手だって戦えるはずなんだ。


祈るような気持ちで、俺は近くを走っていた電車に飛び乗った。