東京ヴァルハラ異聞録

「なぁに他人みたいな紹介してんだい。狩野じゃないだろ?今は名鳥明になってんのにさ」


「いやぁ……何だか慣れなくてさ。慣れなきゃならないんだろうけど」


「結婚して二年経って、まだ慣れないとかどうなのさ。ホント、そういうところは遠慮の塊なんだからさ」


と、いうと?


名鳥と明は結婚しているってわけか?


夫婦揃ってこんな街で戦ってるなんて大変だな。


「えっと、それより良いですか?どうして、ルークが休眠に入るのがわかってて戦ってたんですか?1時間しか動かないなら、放っておいてもいいんじゃないですか?」


戦ったとしても、倒せなければ無駄な戦闘に思えてしまう。


誰かが死ねば、その分のソウルが消費されてしまうのだから。


「……放っておけば、多くの人が死ぬ。このルークの全長は約50メートルだ。1時間もあれば、東軍が壊滅状態になる。人間で言えば、大体半径80メートルの四分の一の円の中にいるようなものなんだよね。少しでも足止めしないとさ」


半径80メートルか。


そう聞くと、確かに狭いように思える。


総力戦もあるっていうのに、ルークにまで悩まされなければならないのか。