東京ヴァルハラ異聞録

「黒井が死んだわけじゃないんですよね?死んだから、復活までの期間で連絡が取れない……ってわけじゃ」


「どうやら、そういうわけじゃなさそうなんだよね。仮にそうだとしたらさ、黒井が連絡も入れられずに死んだって事になる。何がそこにいるんだって話だよ」


……確かに、そう考えると怖いな。


俺はもちろん、名鳥にも全く情報がないって事だろ?


何もわからない所に飛び込むのは……慎重にならざるを得ない。


「無理にとは言わないよ。東軍の問題ではあるけど、何か嫌な予感がするんだ。いずれ、この街全体の問題になりそうな気さえする。だから頼んでるんだけどさ」


どうする。


俺の考えではあるけど、行くとしたらこの四人で……という事だろう。


名鳥の強さは黒井に匹敵する。


黒井がやられたとなると、それでも安心はできないけど。


俺が闇の世界にいた頃か……。


「わかりました。協力します。ルークみたいに、自分の軍だけの話じゃ済まないかもしれませんからね。沙羅も手伝ってくれるか?」


「え?うん。昴くんが行くなら、沙羅も行く」


そのやり取りを見て、雨村は顔をしかめて首を横に振ったけど、名鳥は嬉しそうに笑った。