東京ヴァルハラ異聞録

「察しがいいね。ご名答。黒崎ちゃんも手伝ってくれるなら心強い。出来れば大友もいてくれた方が良かったけど、結城ちゃんとは反りが合わないみたいだし、仕方ないか」


話が見えないぞ。


強い人が必要なのか?


だったら、黒井や恵梨香さんに頼めば良いのに。


「他軍の人間の力を借りなきゃならない何かがあるんですか?俺達に頼むより、黒井や恵梨香さんに頼んだ方が……」


と、俺がそこまで言った時、雨村が首を横に振った。


「恵梨香ちゃんは多分南軍にいるんじゃない?いてほしかったんだけど、連絡が取れなくてさ。あの子が他軍に行くと、ちょーっと長くなるんだよね」


「ふらっと出ていって、ふらっと帰って来るのは今も昔も変わんないよね。で、問題はその黒井の方なんだけどさ」


名鳥がそう言い、北の方を指差した。


その指の先にあるのは……スカイツリー?


「スカイツリーの展望台。その上に、奇妙な卵のみたいな物があるって報告が入ったのは五日前。黒井がその調査に行ったのは二日前で、それから黒井の消息がわからないんだよ」


謎の卵の出現に、黒井の失踪……。


あの黒井が失踪するって、一体何が起こっているんだ。