東京ヴァルハラ異聞録

そう判断すると同時に俺も駆け出し、名鳥が突き付けた槍と、俺の日本刀が交差した。


居合斬りでの迎撃!


超高速の一撃が槍を弾くが、名鳥は弾かれた勢いを利用し、身体を回転させてショットガンの銃口を向けた。


引き金が引かれると同時に、散弾が発射され、俺の身体に直撃するが……それは分身。


高山真治との戦いで成長した俺が、どこまでやれるかと思ったけど……。


「はは……こりゃあ参ったね。あいつでさえ、ここまでの分身を作り出す事は出来なかったんじゃないかな。まさか、7体も作り出すなんてさ」


俺自身、想像を超えた数の分身。


だが、それは所詮デコイに過ぎなくて、敵を戸惑わせるだけの殺意の残り香みたいなものだ。


だから……。


「……そこだっ!!」


名鳥が突き付けた槍が、分身に惑わされずに的確に俺を捉える。


視覚や殺気に惑わされずに、本体の気配を感じる事が出来れば、それは簡単に見破る事が出来る。


名鳥ほどの男だ、それくらいはするだろうと、槍を下から弾き、日本刀でガードした。


「どうして槍だったんですか?そのショットガン、連射出来ないみたいですね」


「手の内は敵に明かすもんじゃないでしょ?」