東京ヴァルハラ異聞録

名鳥の指摘に、慌てて雨村を押し退ける。


「まっ!照れちゃってぇ。ご要望とあらば、今夜の相手をしてあげるけど……」


「す、昴くんはあなたの相手なんてしないんだから!!」


そこに割って入ったのは沙羅。


雨村の眉がピクリと動くが、改めて沙羅を舐め回すように見た。


「……はっ。可愛らしい顔してるけど、華奢で貧相だね。色んな所がさ」


クスクスと笑いながら、沙羅そう言った雨村。


「ひ、貧相……貧相?」


「ま、まあまあ……沙羅の魅力はそこじゃないから」


フォローに入ったけれど、どうやらそれは逆効果だったようだ。


「誰が……貧相だって?ただでかいだけの脂肪の塊をぶら下げてるババアが……」


「あ、あの……沙羅さん?」


な、なんかおかしなスイッチが入ってしまったのか、見た事のない沙羅になってるぞ。


「バ、ババ……お嬢ちゃん。あんた、言っちゃいけない事がわからないみたいだね?そんなやつには、お仕置きが必要だわ」


「うるせぇ!!ババアにババアと言って何が悪いんだよ!!お前は殺す!その脂肪の塊を切り取って、ポーンの餌にしてやるよ!!」


変なスイッチと言うより……もはやこれは別人じゃないか。