東京ヴァルハラ異聞録

あれから、何十、何百という死を繰り返し、永遠とも思える時間が経過したかと思えた時。


俺は、高山真治が放った攻撃を、振り上げた日本刀で受け流す事に成功したのだ。


「やった!」


「……やっと目が慣れてきたな。だが甘い」


喜んだのも束の間、日本刀を振り抜いた勢いそのままに、身体を回転させて俺の胴に日本刀を滑り込ませた。


「いちいち動きを止めるな」


この言葉を聞いた時には、俺の身体は分断されて、上半身は足元に転がっていたのだ。


そして、再び目を覚ますと、高山真治と向き合い、日本刀を構えている。


一度回避したくらいでは、高山真治の攻撃は凌ぎ切れない。


それに、ただ攻撃を回避し続けるだけでは高山真治は倒せない。


「こんなの……勝てるのか」


「その心の弱さが、ここに来た原因だと知るんだ。打ち勝つべきは、自分自身の弱さだ」


高山真治が日本刀に手を掛けた。


見える!


最初は……縦の斬撃。


その刃に、日本刀の切っ先を合わせて右側にずらす。


最小限の動きで、攻撃に転じられる防御法と言えば、これしか思い付かなかった。


高山真治の日本刀が、歪な弧を描き振り下ろされた。