東京ヴァルハラ異聞録

高山真治が日本刀を構える。


それに合わせて俺も構える。


「これから俺は、キミを殺し続ける。キミが俺を殺せた時、キミはもう一度立ち上がれるだろう」


「高山真治と戦うなんて……なんか不思議な気分だな。全力でやれって事か」


そう言い、フウッと息を吐いた瞬間。


高山真治の右腕が動いたのがわかった。


だが、それに気付いた時には俺の首は切断されていて……ゴトリと足元に転がったと思った瞬間、暗闇の中で目を覚ました。


「死んだね。もう一回だ」


速くて……何がなんだかわからなかった。


恐怖すら感じる間もなく、気付けば死んでいた。


俺の動きを遥かに上回っている。


高山真治の力で戦って来られたとか……とんだ思い違いだったのかもしれない。


「今の攻撃で気付いたかい?そう、キミは俺の力で戦っていたわけじゃない。日本刀に残る、俺の記憶を頼りに戦っていたかもしれないけど、それは俺の力じゃない。ほんの少しだけ、キミの力を引き出すきっかけを与えたけどね」


以前、力を貸してくれたというのは、そういう意味だったのか。


だとしたら、俺は俺の力で戦っていた?


そう考えれば考えるほど、目の前の高山真治との力の差の大きさに、苦笑いをするしかなかった。