東京ヴァルハラ異聞録

横に弾かれたが、体勢を立て直して軽やかに着地した大友。


すぐに矢を取り出して弓を引く。


「名も知らぬ西軍二人に、北軍の死神か。どうやら俺には荷が勝ちすぎるようだな」


大友は弓を構えたまま、俺達を牽制しているようで。


三対一というこの状況でも、やけになって襲い掛からない冷静さを垣間見た。


「美姫、腹具合はどうだ?」


「大丈夫、力を抑えてるからまだまだ行けるよ」


そうとわかれば、一気に攻めるしかない。


他の仲間がここにやって来る前に!


「大友葵!!悪いけどやらせてもらう!!」


「いいだろう!俺は負けないがな!」


この相手には一瞬の隙も与えられない!


沙羅も美姫も、自分の判断で動いてもらうしかない!


低く、飛び掛かるように大友に接近した俺は、いつ矢が飛んで来ても良いようにと日本刀を前に構えて迫った。


「くらえっ!!」


超高速で迫る俺に、超高速で放たれた矢。


瞬きも許されないほど短い時間。


「ここだ!!」


俺の眉間に狙いを定めた矢を、日本刀で弾いた瞬間……さらに俺に迫る影があった。


矢を放った反動を利用して……弓で殴り付けたのだ。