東京ヴァルハラ異聞録

俺の質問に、首を傾げる大友。


「何を言って……はっ!!」


ようやくそこで気付いたようだ。


俺が、一人で来ているわけじゃないという事に。


大友の背後から飛び上がった沙羅と美姫。


気配を消して、美姫の力で浮かび上がった車の上に乗り、そこから大友に向かって沙羅が飛んだのだ。


それに合わせるようにして、俺も大友に飛び掛かる。


挟み撃ちだ!


どちらの攻撃を防いでも、どちらかの攻撃が当たるぞ!


日本刀を突き刺すように、大友に向かって突き付ける。


沙羅のナイフも、大友の頭上から振り下ろされる!


だが……大友は矢を二本取り出し、素早く横に飛んで弓を構えたのだ。


遠距離武器なのに……動きが速い!


「美姫!!」


この体勢ではどうする事も出来ない!


慌てて美姫に呼び掛けると、美姫は車から飛び降りて頷いた。


指輪をはめた手が大友に向けられる。


と、同時に、大友の身体が横に弾かれて、矢が俺達の横を通り過ぎて後方に飛んで行ったのだ。


「ぐっ!なんだこれはっ!?」


「ごめん、二人じゃなくて三人だった」


一人では勝てないかもしれないけど、三人なら大友に勝てる。