東京ヴァルハラ異聞録

武器を取り出したから、カモフラージュが切れた!


強引だけど、敵か味方かを判断するには確実な方法だよ!


「西軍?まさかあのポーンの巣を越えてきたのか?」


「こんなガキが……ナイトだっているんだぞ?」


男達がざわめき始める。


それでも武器を取り出そうとしないのは、酒を飲んでいるからか、それともこの女が勝つと信じているからか。


「……その武器。そういう事。だけど私は容赦しないからね!あんたが何者だろうと、ここでこの雨村雪子さんに出会った事を後悔するがいいさ!!」


そう言い、雪子と名乗った女が、俺に向かって飛び上がった。


空中で刀を振りかざし、俺に迫る!


だが、この程度の攻撃、回避出来ないわけじゃないぞ!




「昴くん!避けて!!」




日本刀を構えて見上げた俺に、沙羅が慌てた様子で声を上げる。


何をそんなに……と思った時には。


「目に頼りすぎだね。西軍ならそれで通用したかもしれないけど、東軍じゃそんなのは通用しない」


すでに雪子は俺の胸に刀を突き刺して、耳元でそう囁いていた。


一体……何が起こった?


飛んだと思って顔を上げたら、それに合わされた感じだ。


体内に侵入した刃の温度を感じながら……雪子に刀を振り上げられて。


東軍に入って早々、俺は殺された。