東京ヴァルハラ異聞録

ホテルを出て、秋葉原へ向かう途中、コンビニでおにぎりを買って食べながら歩く。


「え?PBTが破壊されたら、復活出来ないんですか?」


「そう。だから、何があってもPBTは守る事。まあ、戦闘中にどこを狙われるかなんてわからないから、ポケットに入れていても危険なのは変わらないけどね」


おにぎりをかじりながら、そんな怖い話を聞く。


それだと、強くて勝てない相手が敵でも、運良くPBTを破壊出来れば勝てるって事か。


力の差がありすぎると、それを狙う事すら難しいと思うけど。


「ねえ、梨奈。秋葉原だったら電車に乗らないの?そんなに遠くはないけど、電車の方が早くない?」


「ダメね。電車は走っているけど、駅には停まらない。強い人なんかは移動手段として使ってるらしいけど、私達じゃとても無理ね」


だから、悟さんも歩いて人形町まで移動したのかな。


俺と美佳さんがいたから。


「でも、強い人は移動手段に使ってるって事は、乗れるって事よね?」


「確かに乗ってるわね。中にじゃなく、電車の上にね。飛び乗れる?走ってる電車の上に」


……そういう事かよ。


強くなければ何も出来ないって本当なんだなと痛感した。