東京ヴァルハラ異聞録

「やれやれ。ひとつの軍を巻き込んだ痴話喧嘩とは、なかなか壮大ではないか」


部屋の外に出た俺達は、二人の話が終わるまで待つ事に。


「あの……申し訳ありませんが、本当にバベルの塔に登ろうとしているんですか?失礼ですが、東軍の死神と呼ばれたあなたの力を試したいんですが……よろしいですか?」


そう言ったのは将太。


何の目的があって、恵梨香さんの力を試そうというのかはわからない。


だけど、その表情はいたって真面目で。


冗談で言っているのではないという事が理解出来た。


「ほう?それはつまり、私と戦おうというのか?確かにお前達とは一度も戦った事がないが……話をするまでの時間潰しには丁度いい。場所を変えるぞ。このビルの屋上……などはどうだ?」


恵梨香さんも恵梨香さんでなぜか乗り気だし。


暇潰しで戦うとか、どれだけ戦闘が好きなんだよ。


「マジで勘弁してくれよ。とばっちり受けたら俺は間違いなく死んじゃうだろ……」


「まあ、そうならないように美姫が悟を守ってあげるよ。義理でね」


「へいへい、義理でも守ってくれてありがとうございます」


他の皆も観戦する気満々じゃないか。


だけど、恵梨香さんと将太か。


確かに気になる戦いだよな。