東京ヴァルハラ異聞録

「な、なんかもっとこう……大人しい人を想像してたんだけど違うのな?」


悟さんが苦笑いをしながら、パーテーションを指差すと、将太も苦笑いを浮かべて。


「か、神凪さんは誤解されやすいんです。俺達の行動次第で、聖母みたいにも、テロリストみたいにも捉えられますが……本当は、あんな感じの女性なんですよ」


はっきりとしたイメージがわかなかったから、俺としては話し方だけでもわかっただけでかなりイメージが固まる。


確かにイメージは全然違ったけど。


「全く……何の連絡もなしに突然こんな大勢で押し掛けるとかありえないっしょ!?こうならないように、将太達がいるんじゃないの?そこんとこわかってんの!?」


「す、すみません……」


想像以上に激しい人なんだな。


こんなに強気な人はあまり見た事がない。


「まあいいわ。で?西軍東軍入り乱れて、私なんかに何の用?」


着替え終わり、パーテーションから出て来た神凪は、かなり奇抜なファッションセンスというか……思わず二度見してしまうほどの服を着ていたが、まあそれはこの際どうでもいい。


「用があるのは俺だよ。北軍に、ルークとかいう馬鹿でけえ化け物が現れた。なのに、どうして神凪の大将は部下に任せて高みの見物を決め込んでるのかと思ってよ」