東京ヴァルハラ異聞録

「気に入らねぇな。北軍の街をこんなに破壊されてるのに、テメェらの大将は姿も現さねぇじゃねぇかよ。部下に任せて、神凪は高みの見物ってわけか?」


そう言えば、秋本の言うように神凪の姿が見えない。


当然俺は、神凪の姿を見た事はないんだけど。


「い、いや……そういうわけじゃないが。神凪さんの代わりに俺達が来ているんだ。文句はないだろ」


将太の言葉に、秋本は鼻で笑って。


「文句があるから言ってんだろ。お前らじゃ話にならねぇな。神凪を連れて来いよ。嫌なら俺が行ってやる」


神凪派と秋本派の争い。


「なんか、面白い事になって来たな。神凪派と秋本派のいざこざが決着するのかな」


「さあ?どうだかね。北軍の事は正直、私達には関係ないからね」


悟さんと愛美は、自軍の事ではないから気楽なもんだ。


まあ、俺も口出しできる問題じゃないから何も言えないんだけど。


「ど、どうする?秋本を神凪さんに合わせても大丈夫か?」


「おかしな事にはならないと思うけど。秋本と神凪さんは……」


神凪派の三人で話し合いが行われているけど、沙羅はそれに参加しなくても良いのか?


俺の腕を掴んで離さないけど。