東京ヴァルハラ異聞録

足が……盾に接触する。


途端に感じる凄まじい反発力。


今にも膝が折れて、そのまま押し潰されてしまいそうだ。


「死ぬ気でやれよ!!絶対に押し返せ!!」


秋本もハルベルトを構え、足の下で武器を振り上げる。


「ダ、ダメ……押し返せない!」


「諦めるなよ!!これに耐えれば俺達の勝ちだ!!秋本さんが絶対に何とかしてくれる!!」


挫けそうになる麻衣を励ましながらも、拓真自身も諦めそうになっていた。


ゆっくりとルークの足が下りてくる。


このままでは、皆潰れてしまう。


足の下にいる誰もがそう思った時だった。







「麻衣!拓真!大丈夫か!?」







二人の間に割って入り、同じように盾を支える影。


一体誰だと、拓真と麻衣は隣の人に目を向けると……そこにいたのは、いつも三人で一緒にいた男の姿だった。


「は、ははっ……昴!何でお前がここに……」


「そ、そうだよ昴!どうして私達を助けて……」


拓真にしてみれば、一度殺している相手で、二度目の戦いでは完敗した相手。


そして麻衣にしてみれば、騙した相手だったから。


まさか、助けに来るのが昴だとは思わなかったのだ。