東京ヴァルハラ異聞録

「あの……もしかして昴さんですか?舞桜ちゃんからいつもお話を聞いています」


子供達を連れ、俺達の方にやって来たママ。


優しそうな笑顔を向けて、ペコリと頭を下げた。


「ところで昴。この子とはどこで知り合ったんだよ?お前、そんな暇なんてなかったはずだろ?」


悟さんに尋ねられ、俺は舞桜と出会った経緯を話した。


秋本に襲われ、逃げ込んだ整骨院で出会った事。


そして、拓真に舞桜達を頼んで殺された事。


そのおかげで、なんとか誤解は解けたようだ。


「なんだよ、早く言えよな。死ねとか言っちゃったじゃないか」


愛美はいつもそんな感じだろ……全く。


「あの後、ママと一緒にこの子達の面倒を見てるんだ。あ、この人がママね」


「鹿島優花です。お話には聞いていましたけど……皆さんはその……西軍の方なんですよね?」


子供達に聞こえないように、小さな声で話す優花さんに俺は頷いた。


「お願いします。私はどうなっても構いませんので、この子達を安全な場所に……巨大な化け物の脅威に晒されないところに避難させてください」


そう言い、深々と頭を下げた。


私はどうなっても構わないとか、何か勘違いをしているのか?