東京ヴァルハラ異聞録

どこを探せば良いかもわからない。


そんな中、遠くの方で激しい破壊音が聞こえてくる。


あの方向は……ルークが侵入した辺りか?


「西軍は難を逃れたようだが、今度は北軍に被害が出ているようだな。それに、音はこちらに近付いて来ているようだ」


恵梨香さんのその言葉は、俺達を悩ませた。


西軍からルークはいなくなった。


だけど、そのせいで北軍に大きな被害が出たというのも事実で。


何としてでも倒さなければ、ゆっくりと身体を休める事も出来ない状況だという事だ。


「ルークか。このままにしておくわけにはいきませんよね。恵梨香さんがいなければ、西軍がそうなっていたかもしれないんですから」


「お、おいおい……まさかお前、北軍に来てまであの化け物を倒そうなんて言うんじゃないだろうな!?黒崎を捜しに来たんだろ!?そうやって余計な事に首を突っ込むからトラブルに巻き込まれるんだろ!」


俺の言葉に誰よりも早く反応したのは愛美。


そう言われても仕方のない事を、俺はずっとやって来たんだ。


怒られても仕方のない事を。


「うーん……勝機があるなら行っても良いと思うんだよな。確かに黒崎を捜してはいるわけだけど、バベルの塔に向かう為の仲間を見付けるって目的もあるわけだから」