東京ヴァルハラ異聞録

「何?東軍の北条恵梨香が?俺達の力を試すっていうのか?」


昨夜あった事を三人に話すと、悟さんの顔付きが変わった。


「それにしてもあんた、色んなトラブルに巻き込まれるね。何?北軍で暴れていたやつと一緒に行くために、力を試されるってどんな状況だよ」


愛美の言う通り、考えてみればおかしいと言うか……普通なら起こらない事だと思う。


それでも、恵梨香さんの力を得られるなら、これほど心強いものはないと思うんだよな。


「何にせよ、バベルの塔を登るには、恵梨香さんくらいは倒せなければならないって事ですよね。力がなければ何も得られない……それがこの街の真理でしょ」


エレベーターで一階に降り、外に出ると、ライダースーツにフルフェイスの恵梨香さんが仁王立ちで俺達を待っていた。


「遅いな。ここでこうして2時間も待っていた私の身にもなれ」


「に、2時間も待ってたんですか……何時って指定がなかったから……」


申し訳ないと言うか、意思の疎通が出来ていないと言うか。


「まあ良い。秋葉原駅の広場に行くぞ。そこなら、思う存分戦えるだろう?」


「わかりました」


確かに、あの広場なら戦うには十分の広さだ。


そこで力を試される……ってわけだ。