東京ヴァルハラ異聞録

「あー、さっぱりした。やっぱり汗を流すって大事だよな。いくらこの街にいたら匂いとかは酷くならないと言ってもさ」


タオルで髪を拭きながら、ドアを開けて部屋に戻った。


「結構ゆっくりだったね……って、あらあらあら?顔に似合わず……」


「こんな事でもないとゆっくりなんて……って!!なんでここにいるんだよ!鍵は掛かってるはずだろ!?」


一人部屋だから、隠す必要もないと思ったから全裸で出て来たのに。


ベッドに美姫が腰掛けてて、それに気付いた俺は慌ててタオルで前を隠した。


いや、隠してももう遅いけども……。


「さて、どうやって入ったでしょう?ヒントはねぇ……」


「超能力で鍵を開けたな?」


「あーんもう!ヒントくらい言わせてよ!」


ドアが壊れてないから、そうなんだろうなって。


悟さんや愛美はわからないだろうけど、俺にはわかるよ。


「ちょっと……服着るからこっち見ないでよ」


「美姫は大丈夫だよ?」


「俺が大丈夫じゃないんだって!」


美姫に背中を向けて、パンツとローブを取り、急いで着替えを済ませた。


「……ありがとうね昴くん。私の事、黙っててくれて」


そんな中で、美姫がボソッと呟いた。