東京ヴァルハラ異聞録

そういう事なのかよ。


……ん?


だけど、篠田さんはPBTを破壊されても戦い続けていたぞ?


武器を出している時にPBTを破壊されても、機能を停止するだけで武器は消えない……という事なのか?


いや、今はそんな事を考えている場合じゃない!


「さあ、その目に焼き付けろ!俺達、ゼロ・クルセイダーズに歯向かったやつがどうな……ぐはっ!!」


川本の目隠しを取り、三宅がロープを首に掛けようとした時だった。


三宅の身体が弾かれて、ビルの屋上から飛び出したのだ。


三宅の身体が川本に当たり、共に落下する。


「美姫!最後まで役に立ってくれた!!」


群衆は、何が起こったかわからない様子で驚きの声を漏らしていたけど、美姫の存在を知る俺は、PBTを口にくわえてビルに向かって飛び上がった。


両国のホテルでやった、あの移動方法。


日本刀を壁面に突き刺し、その上に乗ってジャンプする。


それを繰り返してビルを上り、壁を蹴って川本を受け止めるように飛んだ。


空中で受け止めた俺を、川本が驚いた表情で見る。


と、同時に、口にくわえたPBTに気付き、それを取るとグローブを取り出した。