東京ヴァルハラ異聞録

美佳さんが……川本に変装していた!?


だったら、三宅と一緒にいた美佳さんは……。


『ハーッハッハッハ!俺が馬鹿正直にやるとでも思ったのかよ!そこにいるのは全員俺の手下だ!それにも気付かなかったのか!?馬鹿め!』


三宅の声が周囲のPBTから聞こえる。


全員の影が青い……。


あの距離からでは判断出来なかったとは言え、こんな単純な罠にかかってしまうとは。


マスターも髪の長さだけではなく、これに気付いたから致命傷を避けられたに違いない。


「あれが私だと思ったの?仲間に腕を縛られてるのにそう思うなんて、見えなかったのか、それともただの馬鹿なのかはわからないけど、おめでたいよね」


美佳さんが三宅のいるビルを指差すと、男に連れられて川本が姿を見せた。


被されていたウィッグを三宅の手で取られ、目隠しをされている姿が、大観衆の前に晒されたのだ。


『まずはPBTを破壊する!そして、絶望に顔を歪めたこいつをここに吊るしてやるぜ!そこからではどうあっても間に合わねぇだろ!指をくわえて見てな!』


あれは川本のPBTか。


それを高く掲げて、俺達を挑発するように叫んだその直後。