東京ヴァルハラ異聞録

「そ、そうじゃないでしょマスター!川本は……どこにいるかわかったんですか?」


総力戦が終わったらここに集合と行ったから来たのに。


また、気付かない間に輪に入っているとは思わなかった。


さすがニンジャマスター。


「えっと、その前にまず、有沢さんを助けていただきありがとうございました。三原さんは無事に南軍に戻れたようなので、後は川本さんだけなのですが……こちらのお嬢さんは?」


満面の笑みで美姫を見た。


「き、北浦美姫です……昴くん、この人誰?」


「この人は、南軍の大塚紀久さん。ニンジャマスターって呼ばれてるらしくて、俺はマスターって呼んでる」


そう言って、美姫は納得したように声を漏らした。


誰にも気付かれずに、いつの間にか隣にいるなんて、美姫の力にも匹敵するよな。


まあ、マスターのは超能力とは違うだろうけどさ。


「そうそう、川本さんですね。昴くんは見ましたか?南軍から続く道路の両脇に、人が吊るされているのを」


あの異様な光景は、忘れようにも忘れられない。


まさか……川本も吊るされるって言いたいのか?


「その様子だと見たようですね。そう、どうやら川本さんは同じように殺されるようです」