東京ヴァルハラ異聞録

PBTを取り出し、瞬間回復をして右腕を治す。


何とか有沢のPBTが破壊される前に殺す事が出来た。


結局、川本の居場所はわからないままだけど、あの時はああするしかなかったんだよな。


「……美佳さん。なんで三宅なんかと」


この街に一緒に来た仲間……しばらくは一緒に行動していたけど、俺は自分が強くなる事に必死で、美佳さんの事を放置していた。


ずっと一緒にいれば、別の未来があったのかなと、考えても仕方のないことを考える。


思い通りに行かない事ばかりだ。


この日本刀の前の持ち主も、こんな思いをしたのかな……なんて考えて。


自分の手で守れるものは全て守りたい。


だけど、その想いとは裏腹に、守れないものの方が多い。


俺は一体誰を守れたのだろうと落ち込んでしまう。


「俺が進んでる道は正しいのか?梨奈さんも篠田さんもいなくなってさ。俺がいなければ、こうはならなかったんじゃないのかな」


なんて、日本刀に向かって独り言を呟くけど、返事があるはずがなくて。


バベルの塔を登って、願いを叶えるという想いも、本当にこんな調子で叶うのかとさえ思ってしまうよ。


そう、弱気になっていた時だった。