東京ヴァルハラ異聞録


振り上げた日本刀が三宅を迎え撃つ。


日本刀の間合いの外……だが、見えない斬撃が俺にはある!


そう考えた時だった。


右方向から何かが飛んで来る事に気付き、それを払う為に反射的に日本刀を向けた。


矢が、刃に当たり宙を舞う。


その矢を放ったのは……美佳さん!?


「もらったぜクソガキ!」


「しまっ……」


次の瞬間、矢を弾いた日本刀を持つ腕に、三宅の拳が直撃した。


まるで爆発にでも巻き込まれたかのような衝撃が腕に走る。


そして……日本刀を握り締めたまま、俺の右腕は千切れて宙を舞ったのだ。


「あぐっっっっっ!!」


痛みに顔を歪め、歯を食いしばる。


こんな痛みは……久しぶりに味わう!


「あらあら、残念ね昴くん」


美佳さんが微笑みを向けて、俺にそう呟いた。


「本当に残念だったよなあ!武器を手放したやつをいたぶるほど簡単なものはねぇよ!!」


武器を持っていなければ、どんな強いやつも並の人間と同じくらいまで能力が下がる。


完全に油断した三宅が、ニヤニヤしながら拳を握り締めた時。


俺は左手の鞘を振り、三宅の顔面に力いっぱい叩き付けたのだ。