東京ヴァルハラ異聞録

「……わかりましたよ。俺も気になる事はありますし、川本が助かると言うなら協力します」


「ほ、本当ですか!?ありがとうございます!」


千桜さんと籾井さんがいたら、美佳さんと接触する事も出来ないだろうし、話を聞くチャンスでもあるわけだから、メリットはあるはず。


「断ったら、本気で俺を殺すでしょ?西軍の人間に知られたら、川本救出の情報が広まるかもしれない。そうなるくらいなら……」


「そうですね。昴くんを殺さなければならなかった……というのは当たりです」


マスターの実力なら、俺を殺す事くらい容易いだろうな。


なんせ、さっきの一瞬の攻防の間、マスターは一度も武器を使っていなかったのだから。


「で、どうするんですか?今から救出に行きますか?」


「出来ればそうしたいんですが、川本さんがどこにいるかがわかりません。総力戦が終わるまでは情報収集をしたいので、総力戦が終わったらまたここでというのはいかがでしょうか?」


三宅は力を見せ付ける……と言っていたな。


秋本も見せしめと言い、人を浅草寺に集めていたから。


もしかすると、大観衆の前で何かをするつもりか。


それなら、その時に川本はどこかに連れて行かれるはず。