東京ヴァルハラ異聞録

「有沢と三原がいるでしょ?俺に頼る意味がわからないんですけど」


「おっしゃる通り……なんですが、皆さんは人の事には特に興味がないと言いますか。きっと、捕まるやつが悪いと言って協力してくれないと思うんです」


仲間が死んでも、自分が生きているからどうでもいいと言う事かな。


「わかりませんね。マスターは俺より強い。ニンジャマスターと呼ばれるくらいなら、一人でも川本を救出出来そうな気がするんですけど」


沙羅と梨奈さん救出の時、俺達は神凪派に騙された。


その結果、救出が遅れてしまい、梨奈さんを失ってしまったんだ。


今回、助けるのは南軍の川本とは言え、また騙されるのだけは避けたい。


「恐らく、救出は出来ると思います。ですが、川本さんを抱えて追っ手を振り切れるかと言うと不安が残ります。足止めしてくれる人がいれば、私も安心出来るんですよ」


随分ハッキリと言うな。


つまり、俺に追っ手と戦えと言っているわけだ。


俺の任務は偵察で、戦闘は控えろと言われている。


余計な事はするなって、千桜さんに怒られるんだろうなあ。


任務の事だけを考えろってさ。


それでも、三宅と美佳さんは気になるし、断ってもまたマスターと戦う事になるだろうし。