東京ヴァルハラ異聞録

「さあ、どうするゼロ・クルセイダーズ。このまま暴れさせてたら、本当に壊滅してしまうぞ?」


PBT破壊の三原もいる。


死んでも復活出来るとは言え、復活する人がいなければ意味がないだろ?


そろそろこの状況を打開しなければ、月影と橋本さんが行動を起こすまでもなくなるぞ。


それならそれで、俺は構わないのだけど。


と、そんな事を考えていた時だった。


暴れる川本に近付く二人の男女がいたのだ。


一人は、髭を生やした細身の男。


そしてもう一人は。


「まさか……美佳さんか?」


一瞬目を疑ったけど、見間違えるはずがない。


あの日、篠田さんが久慈に殺されて、俺達の前から姿を消した美佳さん。


どこに行ったかと思ったら、ゼロ・クルセイダーズにいたのかよ。


それでも、生きていてくれたという安心感はあった。


三人がどんな会話をするのか……籾井さんほど耳が良くないにしても、集中して耳を澄ます。


「へぇ。少しはマシなのが出て来たみたいだね。私と殺り合おうぜ!」


ゼロ・クルセイダーズに囲まれながらも、この男に拳を向けた川本。


「は?テメェみたいな雑魚が俺の相手になるかよ。調子に乗るんじゃねぇぞゴミが」