東京ヴァルハラ異聞録

ゼロ・クルセイダーズとか言ってたな。


いかにも中学生が付けそうなネーミングだけど、そんなやつらをのさばらせているのが西軍の現状ってわけか。


「ゼロ・クルセイダーズですか。あいつらはタケさんが殺された三日後くらいから勢力を拡大し始めてですね、今ではリーダーの三宅零(ミヤケ レイ)の命令で強盗紛いの事や、女性を誘拐までする無法者の集団ですよ」


「つまりあれか。あいつらも言ってたけど、三宅ってやつにこの子を献上しようとしてたってわけだ」


「そうだと思います。こんな戦えない子を戦力として引き入れようとはしないでしょうからね」


篠田さんが生きていたら、きっとそんなやつらの台頭を許さなかっただろうな。


その座を奪っておきながら、久慈はそんなやつらをのさばらせているってのかよ。


「で、久慈さんは何をしてるんだ?英太さんもいるだろうに」


「悟さん……西軍が変わったのは、ゼロ・クルセイダーズが現れただけじゃないんですよ。久慈さんがトップの旧篠田派と、他に新勢力が二つ。西軍はバラバラになってしまったんですよ」


千桜さんの話からすると、なんだかとんでもない事になっているようだな。


俺達がいなかった10日間で、こんなに変わってしまったのか。