東京ヴァルハラ異聞録

ただ同じようにしただけなのに、黒井は驚いたような表情を浮かべ、そしてフフッと笑った。


「アイツに似ている……か。名鳥、俺も信じたくなったぜ。まだ力は弱いけど、これからが楽しみだな」


「俺は恵梨香ちゃんの言う事だから信じてたけどね。でもまあ、確かに今のは信じたくなるか。昴、俺達からの餞別だ。所持品を見てみな。ナイトを倒したから、魂の結晶があるだろ」


手を軽く上げて、二人は東軍の方へと去って行った。


俺に……いや、この日本刀の持ち主に会いに来た。


そのおかげで助かったけれど、それは俺の力じゃないんだな。


「……戻ろう。皆の所に」


そう呟いて、俺は両国駅に向かって走り出した。


光の壁が途切れている部分を迂回し、バベルの塔に近付くけれど、あの二人が倒してくれたおかげでポーンはほとんどいなかった。


そして、両国駅に危なげなく到着し、所持品を確認した俺達は、そこに魂の結晶があるのを見て歓喜した。


ナイトと戦闘したという事で、参加した人間全員に配布されたのだ。


「やった!これで星5レアへの道が開けたぜ!後はレベルをMAXにするだけだな!」


光輝が嬉しそうにそう言ったけれど、レベルMAXじゃなかったのかよ。


どうりで南軍の人間が次々と死んで行ったわけだよ。