東京ヴァルハラ異聞録

全身が、バラバラになったかのように痛む。


蹴られて吹っ飛ばされたのが相当のダメージ。


当然、俺に気付いたポーン達が、一斉に走り出す。


これは……逃げられそうにないな。


そうは思ったけど、大人しく殺されるのも嫌だ。


フラフラしながら身体を起こして、日本刀を構えてポーン達を見る。


運が悪い事に、今まで俺が戦っていたナイトと、桜井が5分後に来ると言っていたナイトも俺に向かっていたのだ。


逃げられる可能性は……完全に0だ。


PBTの瞬間回復を使って東軍に逃げ込むという手もあるけど、その前に殺されてしまうのがオチ。


それなら、死ぬまで戦ってやる!!


「こ、来いよ化け物共……」


右手で日本刀を握り締め、ポーン達に斬り掛かろうとした時だった。


俺とポーン達の間に、二人の男が空から降りて割って入ったのだ。


そして。


「獣くせぇ化け物共が!!くたばりやがれ!」


一人は円錐形の槍、ランスを取り出し、迫るポーン達を蹴散らすように突進し、次々と撃破して行った。


「やれやれ。恵梨香ちゃんが嬉しそうに話してたから来てみたら……無茶な所は同じだっての?」


もう一人は、タバコをくわえた男。


銃身の短いショットガンを取り出して、俺に笑って見せたのだ。