東京ヴァルハラ異聞録

「ふ、ふざけるな!昴を囮にして逃げられるかよ!!」


悟さんが吠えるけど、すぐに桜井に反論されて。


「戦力の差がありすぎるのよ!気合いや根性なんかで、今の私達が勝てる相手じゃないの!!効率を考えれば、一人を囮にして逃げた方が良いのがわからない!?」


言い方はあれだけど、桜井の意見に賛成だ。


「逃げてください!!俺が死んだら、またあのホテルに行きますから!それまでに魂の結晶を手に入れられてたら、手伝ってくださいよ!!」


そう叫んで、ゆっくりと迫るナイトに日本刀を構える。


皆がいる場所なら、5秒もあれば両国駅だ。


だから、それくらいは引き付けてやる!


皆が動き始めたのを見て、ナイトに向けて殺気を放つ。


その瞬間、ナイトが突進しながら槍を突き出したのだ。


攻撃速度がさっきよりも速い!!


回避が間に合わない!


それでも何とか右に跳ぶが、左肩に槍がかすり、バランスを崩される。


回転しながら地面に倒れ、慌てて起き上がると……左肩が動かない。


かすっただけだってのに……肉が削げ落ちてる。


こりゃあ、骨までいってるかもしれない。


なんて考える間もなく、槍が横に振られた。