東京ヴァルハラ異聞録

もう、本当にポーンの群れに突っ込んでしまおうかと思えた時だった。


南軍の方で動きがあったのが見えた。


「お?南軍のやつら、痺れを切らしてポーンの群れに突っ込んで行ったぞ?馬鹿だねー。どうせやられるのがオチなのに」


愛美が呆れたように首を振るけど、俺達もそれをやろうとしていたよな?


人の事は言えないと思うんだけど。


「待て、あれはやけくそって感じじゃないぞ?見ろよ、7人はいるか?それに……星5レアのやつもいる!」


なるほど、護衛付きか。


魂の結晶は、一つ落とせば戦闘に参加した全員に入ると悟さんに教えてもらった。


俺達は三人でやってるのにと、眼下を覗き込んで見ると……そこには何人か見覚えのあるやつらがいたのだ。


「ん?あれってもしかして……桜井と光輝?後は知らないけど」


「なに、あんた南軍にまで知り合いいるの?どんだけ顔が広いんだよ、ガキのくせして」


愛美が皮肉混じりにそう言うけど、今はそんな事を言ってる時じゃない。


「俺達も混ぜてもらいましょうよ。どうせやるなら、大人数でやった方が効率が良いでしょ」


「は!?あんた正気!?南軍に『私達も混ぜて~』とでも言うのかよ!わざわざ敵を強くしてどうするんだっての!」