東京ヴァルハラ異聞録

俺の背後で何やら言っているけど、それよりも俺の意識はポーンの群れに向いている。


ここからおよそ30m。


その位置に群れを成している。


「よし……やるか。篠田さん、行きます」


帽子を深く被り、屋上から飛び降りた俺は、着地に備えて足に意識を集中させた。


「この高さを飛び降りた!?何考えてんのあいつ!!」


愛美がそう声を上げたけど、秋本にもっと高い所から吹っ飛ばされたんだ。


この程度の高さなら何の問題もない!


足の裏が接地した瞬間、前に向かって地面を蹴る。


その瞬間、前方にいたポーン達が一斉に俺を見て、10匹程が襲い掛かって来たのだ。


発見から初動までが速い!!


身体を低く、腕を横に広げて迫り来る。


先頭のポーンが、俺に腕を伸ばした。


身を低くしてそれを回避し、日本刀を振り上げて腕に斬り付けた。


ポーンの血が辺りに飛び散る!


が、日本刀は腕を切断する事は出来ずに、三分の一ほどを斬った所で動きを止めたのだ。


「ギャウッ!!」


「くっ!さすがに堅い!!」


だけど、明らかに以前よりはダメージを与えられるようになっている。


もしかしたら、タイマンならやれるかもしれない。