東京ヴァルハラ異聞録

「許さなくたっていいよ……俺達とお前達は所詮敵同士だ。北軍と西軍に分かれてる時点で、殺し合う運命だったんだよ」


拓真を倒した一撃を食らって、平然と立ち上がった将太。


デュランダルを俺に向けて、ペッと血を吐き出した。


「沙羅は……返してもらう」


「ふざけるな。黒崎は俺達の仲間だ。お前にそんな事を言う権利なんてないんだぜ?」


沙羅はどう思っているのか。


当初の目的通り、バベルの塔に向かう仲間を集めるのならば神凪派は大きな力になるだろうけど。


こいつらが協力してくれるとは思えない。


「時間がない。行くぞ」


そう将太が呟き、デュランダルを振り下ろした。


剣の間合いの外。


当たるはずもないその攻撃だったけど……。


気付けば、俺の身体は無数の傷を負っていたのだ。


何が起こったのかわからない。


地面に膝を付き、日本刀を支えにして倒れないようにするのがやっとの状態。


「がはっ……一体何が……」


「それが星4レアの限界だ。篠田や御田ならともかく、お前が少しでも俺に勝てると思ったのが間違いなんだよ。黒崎は俺達に任せて、そのまま死んでろ」


そう言って俺に近付き、将太はデュランダルを振り上げた。