東京ヴァルハラ異聞録

慌てて後方に飛び退き、その攻撃を回避したけど、秋本は何事もなかったかのようにハルベルトを振り、刺さっている人達から強引に武器を引き抜いた。


貫かれた人達が、光の粒へと変わる。


「お前達には絶望を見せてやりたいんだよ。少しは強くなったみたいだけど、俺を出し抜けると思ったか?」


篠田さんを相手にしているのに、俺にまで攻撃をしてくるなんて。


それに、仲間まで殺して。


「おいおい……そりゃあどういう事だ?今殺したやつは味方じゃねぇのかよ」


篠田さんの眉間にシワが寄る。


「だからなんだって言うんだ?味方だから殺すのはダメで、敵だから殺すのは良いって言いたいのか?篠田、お前は今までに一体何人殺したんだよ。今更偽善者ぶるんじゃねぇよ!」


そう言うと、秋本は北軍の人の群れの中に身を隠した。


篠田さんも秋本の姿を探すが、流石に完全に姿が見えなくなるとそれも難しい。


こうなっては、どこから攻撃されるかわからず、俺もろくに身動きが取れなくて。


俺達だけじゃなく、取り囲んでいる北軍の人達もざわめき始める。


そして……篠田さんの背後にいた北軍の人達が突然押し出されるようにして飛び出した。