東京ヴァルハラ異聞録

「ひ、ひいっ!小山田さんが殺られたぞ!」


「千人殺しの小山田さんが!!何なんだよこいつら!!」


いや、小山田に頼りすぎだろお前ら。


それでも、北軍の人達は俺達を殺そうと群れで襲い掛かってくる。


何も知らない人達からすれば、篠田さんも御田さんも敵の一人だという認識なんだろう。


「もらった!」


背後から迫る人を、振り返りながら刃を横に滑らせて分断する。


もちろんそれは俺も同じで、物量で勝てると思っているのだろう。


「昴!雑魚に足止めされるなよ!先に進むぞ!!」


「はいっ!!」


押し寄せる人波を、押し返すように三人で進む。


これほど北軍が密集している中では、たった三人の敵を相手に矢を射る事は出来ない。


下手に射れば、俺達にではなく味方に当たるだろうから。


上方を気にしなくていいと言うのは助かる!


御田さんは流石と言うか、篠田さんと同じで全く危なげのない戦い方をする。


巨大な斧の攻撃の範囲内には敵を近寄らせず、豪快に敵をなぎ倒して行く。


「どうしたボウズ!まだまだ始まったばかりじゃ!もう休憩か!?」


「冗談でしょ。目の前に沙羅と梨奈さんがいるんですよ!休んでなんてられません!」


そう言い、宝蔵門の方を見た時だった。