東京ヴァルハラ異聞録

二人に付いて行くだけでも、かなり骨が折れそうだ。


話だけでも俺とはスケールが違いすぎるのだから。


昭和通りを北上し、北軍の光の壁を目指す。


途中で、西軍の人達とすれ違ったけど、誰もが篠田さんと御田さんを見て萎縮しているようで。




「おい、あの二人と一緒にいるのが結城昴か?まだガキじゃねぇかよ」


「お前、忘れたのかよ。結城昴と言えば例の反逆者だろ?」


「反逆者がなんで篠田さんといるんだよ」


「そんなの知るかよ」




そんな声も聞こえる。


「おお、どこかで聞いた名前だと思ったが、ボウズが裏切り者の結城昴だったか!」


御田さんまで弄り始める始末。


「や、やめてくださいよ。俺はただ、沙羅の願いを叶えてあげたかっただけです」


「信念がすれ違えば、こういう事もあるだろ。気にすんじゃねえ。お前がその信念を曲げるようなやつなら、今、一緒にはいねえだろうからよ」


篠田さんはいちいち格好良いな。


俺もいつか、篠田さんみたいになれるだろうか。


そんな事を考えながら北上し、光の壁までやって来た。


残り7分。


日本刀を取り出した俺は、その時を待った。