東京ヴァルハラ異聞録

「お前さん、そこそこやるようだが、調子に乗って強いやつと戦いでもしたか?気を付けた方がいいぞ。自分が最強と思っていても、上には上がいるもんだ」


また、ハッハッハと大笑い。


西軍に戻っているのに、この傷の治りの遅さはなんだ。


10時間くらいは西軍にいるはずなのに、まだ身体が動かないなんて。


声を出すのも苦しいほどだ。


「動けんか?そりゃそうだろう。お前さんは死ぬ一歩手前まで行っていたんだからな。回復するにしても、空腹じゃあ回復なんてせん。どれ、PBTで回復させてやろう」


笑顔で御田さんが近付き、俺のポケットからPBTを取り出して、俺の右手の人差し指で操作を始める。


「瞬間回復はまだか。仕方ない、通常回復で我慢しろ。飯を食えば、回復も早くなる。まあ、ワシの仕事が終わるまでそこでジッとしてるんだな」


俺が話せないから、独り言のように話をしている。


仕事って……この街で仕事なんてあるのか?


不思議に思い、御田さんを見ると、俺がいた穴に別の人を入れている。


よく見れば、まだ二人地面に横たわっていて、御田さんはその人達……死者を埋葬していたのだ。


そうか、ソウルがあれば復活出来る。


でも、ソウルがない状態で死んだら……光へと変化する事はないんだよな。