東京ヴァルハラ異聞録

篠田さん達と別れ、俺と梨奈、そして沙羅は北軍の光の壁へと向かった。


まだ総力戦は始まらない。


侵攻する事には悩んでいない。


ビジネスホテルのベッドで横になり、PBTを見ながら俺は考えていた。


「武器の進化……なになに?武器レベルが最大になったら進化が出来る。進化には、『魂の結晶』と呼ばれるアイテムが必要で、人を多く食ったポーンを倒す事で手に入れられる可能性がある……か。なんだよ、結局ポーンを倒さなきゃならないのか」


今のままでは、俺がポーンを倒す事は出来ない。


川本と一緒に倒したポーンが、魂の結晶とやらを持っていなかったかなと、「所持品」という項目を見てみるけど……何もない。


「ないよなあ。武器レベルもまだ24だし、MAXの75までまだまだじゃないか」


PBTを枕の横に置き、目を閉じる。


仮眠しようと思ったその時、ドアをノックする音が聞こえた。


「昴くん。開けて」


この声は沙羅。


俺は慌てて起き上がり、ドアに向かって走った。


ドアを開けると、沙羅がニコニコして立っていて。


嬉しそうに部屋の中に入って来たのだ。


「えっと、どうしたの?」


「うん、お話しようと思って」