東京ヴァルハラ異聞録

イメージは出来た!


カウンターの陰から飛び出した俺は、今までの人生で一番と言うほどの集中力のまま、日本刀を構えて篠田さんに駆け寄った。


身体が軽く、まるで風にでもなったかのような感覚。


このまま、篠田さんを貫く!


だけどそのイメージは、突然闇に包まれたかのように消えてしまった。


その原因は……篠田さんだった。


俺がこれを狙っている事に気付いていたのか、視線は完全に俺を捉えていたのだ。


次の瞬間、篠田さんの姿が消え、俺の後頭部に激しい衝撃と痛みが走る。


俺の攻撃を飛び上がって回避して……背後から蹴りを放ったんだ。


「がはっ!」


受け身を取ることも出来ずに、床に倒れた。


俺の前には、沙羅が苦しそうにしていて、PBTで回復をしようとしているのがわかった。


俺や嵐丸さんとは違う……沙羅は、メリケンサックの一撃を食らっているんだ。


ダメージは甚大なはず。


「不思議なもんだよなぁ。お前だけじゃなく、嵐丸まで裏切る事になるなんてよ。これは昴、お前が悪いのか?それとも、死神が裏切らせているのか?まあ……どっちにしろ関係ねぇ事だ。お前ら両方死ねよ」